*ΒaD boY,SaD girL*
『・・・なぁ里沙、彼氏でも出来た?』

咄嗟に口にしてしまった自分の心のうち

交差する視線

頭で考えるより先に里沙を呼び止めてしまい自分でも戸惑いた。
無言で見つめあう二人の間に重い空気が流れる。
ほんの2、30秒の間が1時間にも2時間にも思えてくる。

『うん・・・いるよ』

里沙は哉未から視線をそらしながら呟いた。

『そっか。』

哉未は笑う

『良かった』

里沙は・・・幸せなんだ

よかった

よかった・・・

これでいい

それなのに・・・

頭では分かってるのに

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