*ΒaD boY,SaD girL*
[SaD girL]
ねぇ何で哉未はそんな事いうの?

あたしはあの時なんのために笑って別れを告げたの?

誰のために自分の気持ちを押し殺して終わりを告げたの?

全部哉未のためなのに3年たってやっと忘れれたと思ってたのに

それなのに哉未の一言であたしの決心は大きく揺らぐ

何故あたしの心は、こんなに期待してるの

何故、体は哉未の温もりを覚えているの

そんなあたしがあんた以外の男を好きになれるハズないでしょ・・・。

里沙の頬を一筋の涙がつたう・・・

哉未の前で里沙が涙を見せたのは初めてだった。

『里沙・・・』

戸惑ったように哉未は思わず里沙の名前を呼ぶ。

『・・・あたしの未来には・・・哉未しかなかったよ。』

涙を流しながら必死に言葉を発する里沙。

『哉未がすべてだった・・・』

哉未は里沙の言葉に静かに耳を傾けていた。

『あの頃も』

『・・・今も・・・』

泣きながら、そう言う里沙がとても愛しく思えて抱き締めたい衝動にかられた。

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