*ΒaD boY,ＳaD girL*

[G-Conversation]

体育館
半分のコートは男子のバスケ、もう半分は女子のバレーに使われている。
その境目で里沙と舞美は見学していて、男子のコートでは哉未が男子たちといつものようにバカをしている。

「またウチのクラスの男、哉未についてまわってるよ～あんたの男は男にもモテるみたいねー」

若作りＯＬみたいな三つ編みをした舞美があぐらをかいて男子のコートを見て言った。

『・・・嬉しくないってι』

里沙は呆れ顔で男子コートに背を向け膝をかかえ体育座りしている。

「どした？元気ないじゃん。昨日仲直りエッチしたんじゃないの？」

くるりと体制を変えて里沙の方を向いた。

『したよ。２回。』
里沙は立てた膝に顎を置きながらバレーをしている女子生徒を眺めた。

「数は言わんでもι何かあった？哉未下手になってた？早かった？」

元気がない里沙の顔をのぞき込みながら笑わせようとしている。

『いやιそんなんじゃないケド・・・』

舞美の言葉に思わず呆れて苦笑いを浮かべる。

「ケド？・・・何？」

俯く里沙に舞美が眉を歪め不安げに里沙をみた。

『あたしが帰ろうとしても引き留めないし・・・送ろうともしないし』

昨日を思い出しながらムっとしながらグチる里沙。

「里沙・・・」

舞美の声にハッとした。

「・・・大丈夫？」

更に不安げな表情を浮かべる舞美。
舞美は今にも泣きそうな顔をしている。

『ごめん♪グチっちゃった！あいつのバカは今はじまった事じゃないのにね(笑)』

里沙は舞美の不安げな顔に気づき明るく笑ってみせた。

『行こう♪ゴリが睨んでる！』

里沙は立ち上がり舞美の手をとった。

〔こんな事くらいでグチって・・・らしくないなぁ〕

里沙は溜め息をつきながらコートに入っていった。