オリオン
シンの息が上がるたびに、体中がゾクゾクとした。
私の腕の中で尽き果てたシンの体を抱きしめると、まるで小さな子供のように甘えてくる。
「ミナ痛くなかったか?」
「平気」
「嘘付け。初めてだろ」
そう笑うシンの顔はさっき彰に見せた微笑とは違って、穏やかな笑顔だった。
瞳に少し優しさが見え隠れしていたよ。
腕枕をされながら、毛布に包まる。
「ミナ、ずっと俺の側にいてくれよ」
「口説き文句?」
「俺にはミナだけだよ」
私のおでこにそっと口付けるとシンはそのまま眠りについた。