ホ・ン・トに?
私が雅君に出会ったのは春だった。



大学に入学したての私は、右も左もわからない。



恋に夢見る、恋とは無縁の女だった。



高校3年間は女子校だったせいで、周りの男の人と言えばお爺ちゃんと呼べる年齢の先生ばかり。



恋愛をしている人は沢山いたけど、内気な私はそんなことから無縁の場所で生きていた。



ドラマや漫画を見ては“恋”に憧れて……



いつか迎えに来てくれる王子様を待っていた。



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