メープル*パンケーキ【2巻】*Happiness story*
真剣な眼差しにまた心臓が大きく脈打って固まってしまった私に何事も無かったか様に指示を促した。
言われた通りキーレスで鍵を開け、先に助手席に乗り込むと冴木君が持つ荷物を受け取ろうと手を伸ばす。
『はい、荷物ちょうだ―』
「ダメ、あげない―。」
目の前に整った冴木君の綺麗な顔。
柔らかい唇が重なったと同時に持っていた荷物は運転席側に置かれ、私の体は強引なキスの反動で車のシートに深く押し付けられて…体の自由が利かなくなってしまった。
強引だけど深くて優しいキスを繰り返されるうちに、次第に頭がクラクラしてきて…何も考えられなくなる。