エリート御曹司が過保護すぎるんです。
和宮桃子(かずのみやももこ) 、25歳。
地ビールの流通会社で、3年前から事務をしている。
彼氏、今のところナシ。
新人のころは、それこそ矢のように合コンのお誘いがあった。
携帯の一斉送信で送られてくるメール。
お花見にバーベキュー、芋煮会のお誘いetc……。
けれど私は、それらをすべて断っていた。
どちらかというと生真面目な性格だったせいもある。
とにかく仕事を頑張らねばと、遊びは後回しにし、仲の良い同僚と食事に行って発散する程度のことしかしていなかった。
決して裕福ではなかった両親が、4年制の大学に行かせてくれた。
早く一人前にならないと申し訳が立たない。
それに物価の高い都会では、できるだけ出費を抑えていかないと生活費だって危うくなる。
でも仕事をはじめて3年が経ち、給料も多少上がり、生活にも気持ちにも余裕ができてきた。
ふとまわりを見渡すと、知り合いはみんな彼氏彼女を作っていて、ちらほらと寿退社する人だって出はじめた。
あわてて相手を探そうとしたけれど、いいなと思った人はとっくにみんな売約済み。
もっと若いうちから、そういった付き合いにも参加しておけばよかったかな、と今更ながら後悔している。
私は「付き合いの悪い人」というレッテルを貼られていて、飲み会や合コンのお誘いも今では皆無だ。
「はぁ。やっぱり都会のテンポにはついていけないや」
遠くにそびえ立つオフィスビルを眺めながら、私はこっそりとため息をついた。
地ビールの流通会社で、3年前から事務をしている。
彼氏、今のところナシ。
新人のころは、それこそ矢のように合コンのお誘いがあった。
携帯の一斉送信で送られてくるメール。
お花見にバーベキュー、芋煮会のお誘いetc……。
けれど私は、それらをすべて断っていた。
どちらかというと生真面目な性格だったせいもある。
とにかく仕事を頑張らねばと、遊びは後回しにし、仲の良い同僚と食事に行って発散する程度のことしかしていなかった。
決して裕福ではなかった両親が、4年制の大学に行かせてくれた。
早く一人前にならないと申し訳が立たない。
それに物価の高い都会では、できるだけ出費を抑えていかないと生活費だって危うくなる。
でも仕事をはじめて3年が経ち、給料も多少上がり、生活にも気持ちにも余裕ができてきた。
ふとまわりを見渡すと、知り合いはみんな彼氏彼女を作っていて、ちらほらと寿退社する人だって出はじめた。
あわてて相手を探そうとしたけれど、いいなと思った人はとっくにみんな売約済み。
もっと若いうちから、そういった付き合いにも参加しておけばよかったかな、と今更ながら後悔している。
私は「付き合いの悪い人」というレッテルを貼られていて、飲み会や合コンのお誘いも今では皆無だ。
「はぁ。やっぱり都会のテンポにはついていけないや」
遠くにそびえ立つオフィスビルを眺めながら、私はこっそりとため息をついた。