奏でるものは~第3部~
ビラを出しながら優さんが言う。
ん?と出されたビラを覗き込んだ。
何かと思ったら、発表会のプログラムのコピーだとわかり、固まった。
青蘭では、生徒に配るって言ってたなぁ、と思い出し、優さんの顔を見る。
「えーと、怒ってる?」
「いや、なんで怒るんだ?」
「う~んとね、習い事の発表会をうちの学校のホールを、借りてするの。
曲目はそのプログラム通り。
歌織は、私のこと。
青蘭の和太鼓部の人にもお願いして出演してもらうから、青蘭の生徒にプログラムが、配られたのね。
事情はそんなところ
月曜からは放課後、ホールで練習だから、正木君たちも来ると思う。
本番、観に来る?」
早口で言った。
「青蘭のやつが行くんだろ?」
「先生と生徒会は来るみたいよ?」
「そいつらと、会いたくねえな。
行くならこっそり観に行くよ。
じゃあ、来週は忙しいんだな?」
「ガンバリマス…
そうだ、バレンタインの日、ちょっとだけでも、会いたいから、予定空けといてね」
「あ?あぁ、分かったよ」
習い事の1つはバレたな。
観に来なくていいのに。
心の中でぼやいていた。
しばらく喋って、それぞれ家に帰った。