奏でるものは~第3部~
カメラを構えているのは、青蘭学院の制服を着た人と校長先生や師匠、それぞれの家族たち。
まん中に正木君が立ち、その両隣に私と香奈美さん、両端に真鍋くん、依田くんが立ち、しっかりポーズをとる。
カメラマンならぬ、カメラ小僧の人たちも場所を交代しつつ何枚か写真を撮っていた。勿論、兄も。
そのあとは校長も入ったり、師匠も入り、私達のスマホでも撮ってもらう。
そのあとも撮影会のように続き、お稽古場の小さい子と撮ったり、家族とも撮り、やっと千奈美たちと、と思い探すと、春菜たちと仲良く喋っている。
「おまたせ~」
と近づくと、春菜が
「幼馴染みなんだって?」
「そうよ。
なんだか、いつの間にか友達になった?
せっかくだから、写真撮ろう?」
千奈美たちと、並んでシャッターをおしてもらう。
並んでいると、小声で
「あの、優さんと付き合ってるんだって?聞いたよ。イケメンじゃん」
と千奈美に言われて照れ笑いする。