奏でるものは~第3部~
ロビーで待っていると宮太鼓とやぐらも出てきて、記念写真に使われる。
しばらくすると、観客としてきた人たちも続々とでてくる。
その中に千奈美と美輝もいて私を見て近付いてきて、花束をくれた。
「お疲れ様、凄いね」
「観に来て、良かったよ」
二人とも労ってくれる。
「おぅ、お疲れ様」
「かっこ良かったわ」
兄や両親もでてくる。
回りを見ると、優さんや春菜、龍くん、昌さんがいた。
私が友達や家族といるので、声をかけずに待っているらしい。私から近づくと
「すごいね、感動したよ」
と春菜が花束をくれた。
「ちょっと意外、特技だね」
と龍くんも労ってくれる。そっと優さんを見ると、おつかれ、と言ってくれる。
それだけで嬉しくなる。
「お花ありがとう。
ちょっと待っててくれたら、一緒に写真とれるけど、時間ある?」
「うん、待ってるから、先に行ってきて」
「ありがとう」
その場を離れて、兄に花束を預ける。
「歌織ちゃん、これる?」
香奈美さんの声。
太鼓のところで正木君たち和太鼓のメンバーと写真を撮ろうとしている。