奏でるものは~第3部~
校舎に向かって3人で歩き出すと、男子校に女の子がいることが珍しいようで、じろじろ見られる。
和太鼓で出演してくれる、正木君たちと玄関で合流して、校長室に向かった。
「お待ちしてました」
「はじめまして」
と校長だと思われる大柄だが上品なスーツを着た人と師匠が挨拶して、話が穏やかにすすむ。
とりあえず、にこやかに、と笑っておいた。
「是非、観に行かせてもらいます。
プログラムは全校生に配付しますよ。
生徒会は行くんじゃないかな。
この度は声をかけていただいてありがとうございます」
穏やかに話も終えて見送って頂き、車に乗り込むと発進した。
「明日は稽古だな。
今日はお疲れ様」
家の前で下ろしてもらい、車を見送って家に入った。