奏でるものは~第3部~


指輪をとって、ジャケットのポケットに入れていると


「唯歌さんのご家族ですか?」


男の人の声がした。

私のことよね?

立ち上がり、振り返りながら



「唯歌は私の………」



姉です、とは続けられなかった。


振り向いて、目を見張る。



「ど、うして……?」






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