奏でるものは~第3部~
振り向いた先には、喪服を少し着崩した優さん、龍くん、昌さん、功さんが、固まったまま私を見ていた。
昌さんがぽつり
「来てたのか?」
と呟いた。
「あなたが?」
みんなをつれてきた?
何故なのか、分からない。
「唯歌は私の姉です」
今度ははっきりと言った。
「ほんとなのか?」
呆然としたまま言う優さんに頷き、問いかける。
「事情が、よく分からないんだけど」
その時、功さんが膝をついて両手も地面につけて言った。