奏でるものは~第3部~


「ごめん。本当にごめん
俺はあの日、唯歌に会ってた。
ごめん、申し訳ない」


目を見張る。どういう意味?

優さんたちも膝をついた。

何か言いかけた龍くんも言葉を詰まらせる。



「……功さん、あなたの名前は?」



「長谷野功介」



姉の最後の言葉とつけていた指輪。


「功さんは姉と付き合ってた?」


頷く功さん


「そして、あの日も会ってた?」

「ちゃんと送ってやれば良かった。
歌織ちゃんごめん」

優さんと功さんの前に行く。


「あなたに罪はないわ」


風が巻き上がる。


「姉に話しかけてやって?」





< 83 / 178 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop