奏でるものは~第4部 最終章~


1月の半ば、明良さんの結婚式の日。


優人さんの婚約者として、親族に紹介してもらい、親族として出席する。

長時間の披露宴になる為、披露宴が行われるホテルに泊まる予定にしていた。


用意してくれた部屋は、優人さんと一緒にしてくれていた。

「同じ部屋?」

「みたいだな」

「一応結婚前なのに、いいのかな?」

「いいんじゃね?」


確かに最近は二人でゆっくり会うことは少ない。

打ち合わせに誰かがいたり、お互いの家で相談することが多かった。

二人で一晩いることが、久しぶりだった。



チャペルでの式は親族と友人だけの参列だったが、披露宴は、招待客がかなりの人数で、確かにこれが2回も続いたら嫌だな、と思い、会社関係の人や親族にも二人で挨拶に回った。






< 119 / 147 >

この作品をシェア

pagetop