奏でるものは~第4部 最終章~
シャワーをして、何故か4枚もあるバスローブの1枚を着て、寝室に戻ると、優人さんがベッドに座ってスマホを触っていた。
「おいで」
とスマホを置きながら隣に来るように言う。
隣に横になると眠いような、怠さが襲う。
「…大学は?」
「卒業したわ。一応芸術系の大学」
「サイタに入ったのは?」
「高校の時、進路希望を出す頃に、父に社会に出る時はサイタに入るよう言われたの。
つまり、芸事の道だけには進めないと釘を刺されてたのよね。
日舞の方は、従兄弟がいたから、継がなくてはいけない訳じゃなかったし、従兄弟の方が何もかも上だったから」
「そうか。
この前、ピアノ弾いてたのは?」
「あれは、龍くんに頼まれたのよ、パーティの直前に。
いつも服を作ってもらってるし、断れなくてね。
私って気付いてたのよね?」