あの日の私は、

初恋

「山下さん！本当に松井先輩とは、何も無いの？？」

あれから毎日だ。
松井先輩こと優人は、本当に人気で、私、山下七海は困っています。
昔から優人には良くしてもらってたけど、好きとか…分からないよ。
好きって何よ。

「なんにもないよ。」
「山下さん、男子に興味無いしね笑笑」

そういうと女子は去っていった。
優人とは、本当になんにもない。
何にもないけど、分かんないよ。。

「…み、なみ…七海！おい！」
「！？」
ほっぺを両手で伸ばされた。
「はふきっ」
春樹が不機嫌な顔をして私のほっぺを思いっきり引っ張る。
「人の話聞けよ！」
「ごへん」
「何言ってか分かんねーよ!!」
そう言ってやっと離してくれた。

その時、
「松井くーん！」
春樹が、女子に呼ばれた
春樹の苗字は松井で、今私の目の前にいる、松井春樹は、女子に意外と持てているらしい。
私には不思議でしかないけど。
春樹を好きになるとか、大分のもの好きだなぁ。
「なに？」
春樹が素っ気なく答える。
「松井くんって、2年のサッカー部の松井先輩となんか親戚とかだったりするの？？」
女子が、目を輝かせる。
「別に、ここら辺松井なんて沢山いるだろ」
たしかに、ここら辺には松井という苗字が多い。
「そっかー。」
あからさまにがっかりとして女子は散っていった。