冷血部長のとろ甘な愛情
彼から伝わってくる熱には愛を感じる。お互いの呼吸が荒くなっていく。


「ああっ、部長……」

「はあ、夏鈴……。晴生と呼んで……」

「は、るき……晴生。んっ……」


夏鈴と呼ばれ晴生と呼び、繋がった二人の体が同時に震えた。晴生の体は私以上に熱い。

彼は私の上で乱れた呼吸を整えて、ごろりと横に転がった。まだ大きく動いている胸に頭をそっと乗せる。

心臓の音が伝わってくる。彼は私の頭も何度も優しく撫でる。気持ちいいな。


「晴生」

「ん?」

「好き」


伝えていなかった思いを言葉にする。顔を見ては恥ずかしくて言えないから、見られない状態で言った。


「夏鈴、こっち向いて」

「いや、恥ずかしい」

「なんでだよ。ちゃんと顔を見て言ってくれない?」


いやいや、恥ずかしくて無理です。

要求に答えられない私はその代わりに晴生の体にぎゅっとしがみついた、


「ごまかすなよ。ほら、ちゃんと顔をこっちに向けろって」
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