冷血部長のとろ甘な愛情
「この前、二人で話していましたよね? なので、喜んでくれるかなと思いまして」

「うん、まさかこんなすぐに食べれるとは思わなかったから嬉しい。わざわざ買ってきてくれてありがとうね! 奈由ちゃん、あとで食べよう」

「はい。坂本さん、ありがとうございます!」


ちょっとした会話を覚えていてくれて気遣いが出来るのはポイントが高い。

坂本くん、さすがだな。


「神原さん。ちょっと聞きたいんだけど、今いい?」

「はい。あ、坂本くんからクッキーもらったんですけど、部長もいかがです?」

「いらない。いいから、ちょっと来て」


ん? 晴生、なんだか不機嫌?

さっき専務と話していた様子は穏やかな感じだったのに、私何かミスでもした?

早足で歩く晴生のあとを追って、フロアを出る。ちょっとって言ったのに、どこまで行くんだろう?

そこのミーティングテーブルではダメな話?

ミスをした覚えはないけど、知らないうちにとんでもないことしてしまった?
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