冷血部長のとろ甘な愛情
「自分がリーダーになれないから、文句を言うのか?」

「そうではありません。私は部長の業務の多さを考えて、負担は少なくしてほうがいいと思い、リーダーをするほどではないと言わさせてもらいました」


刺すような鋭い目で私を見てくるが、怯まない。決定事項だと一方的に決められて納得出来るわけがない。


「俺の負担を心配してもらわなくても大丈夫だ。確かに一人では無理な部分も出てくるだろうから、それを副リーダーとしての神原さんに任せたい」

「任せていただけるのであれば、全て任せてもらえないでしょうか?」

「なかなか物分かりが悪いな。俺一人でやるとは言っていないんだよ? 理解できてる?」

「分かっています。でも、去年成し遂げた任務を今年は出来ないだろうと言われたみたいで、納得出来ません。信頼して任せていただければ……」


信頼できない……そんなふうに受け取れる。私が主任になったのは去年だ。なったと同時に任された大きな案件が去年の展覧会だ。

課長や前の部長は終わったあとに良かったと評価してくれた。それで、私はその頃悩んでいた転職をやめて、この会社で続けていくことを決めた。
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