冷血部長のとろ甘な愛情
ただその生活の中に恋人というものを必要としなかった。男がいるといろいろと面倒だということもあり、一人でいる気軽さにどっぷりと浸かっていた。

そんな面倒臭がりだった私の気持ちを変えたのが、三歳年下の妹の結婚。姉という位置にいた私は、当然学校に行くのも社会人になるのも妹より早かった。

だから、結婚も順番から行くと私がしてから妹がするものだと思っていた。それなのに妹が先に結婚するという事態が起こり、それまで意識してなかったけど、結婚する年齢なのかと焦りを感じた。

妹には一歳なる子供がいる。子供が生まれてから妹はさらに幸せそうに暮らしている。ハッキリいって、羨ましい。

結婚がすべての幸せだとはいわないけど、羨ましくなってしまったのだ。自分がまだ手にしていない旦那と子供を持つ妹がたまらなく羨ましい。

そういう経緯があって、ここ二年近く結婚を前提とした恋人探しをひっそりとしている。

がっついているように見られたくないので、周囲に知られないようひっそりと。
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