初雪の恋

 転入生は、かなりかっこいい男の子だった。女子は浮かれている。


 「女子、静かにしろ。」


 先生がまた、黒板を叩く。


 私はそれを一番後ろの席で、眺めていた。


 「初めまして、福岡からきました。古賀幸人です。幸せな人てかいて、ゆきとていいます。これから、よろくしくお願いします。」


 転入生の声に私は、一瞬固まってしまった。


 低音の声は海斗さんの声に似ていた。 ずっと聞きたかった声に私の目から涙が溢れそうになった。


 「古賀の席は…。神崎。」


 「は、はい。」


 先生に名前を呼ばれてた。
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