強がり女の唯一の男
「就業前に資料室で少し話した」
「資料室?・・なんか、卑猥な感じ・・・」
「もう! そんな事無いって!」
付き合っている時だって、会社の中でキスもしたことない。
「で、アイツ、何て言った?」
「私のこと酷いって言ってたけど、私にとって公平が唯一無二だって言ったら納得してくれた」
「酷いって・・・浮気した事棚に上げてほんと最低な奴だな。 まぁ納得したなら良かった」
「会社帰りに安達君の相手の女性とも話したんだ」
「はぁ!? 大丈夫か?何もされなかったか!?」
と公平は立ち上がって私の顔や腕に手を這わす。
う゛~、公平に触れられると気持ち良くなっちゃうんだって!
落ち着かなくなって、私はすぐに公平の手を押しのける。
「謝られただけ。 後は、安達君とうまくいくようにアドバイスしちゃった」
だって、彼女は安達君に抱かれて幸せだったと言ったから。
幸せと思える相手とお付き合いできればこんな喜ばしいことはないじゃない?
「マジで、バカ男に未練無いんだな?」
公平は嬉しそう。
< 102 / 159 >

この作品をシェア

pagetop