強がり女の唯一の男
そして、悩みや相談を受けるようになった。 内容は人間関係や将来についてだった。
恋愛相談をされたことは無かった。
・・・小雪は好きな人が居ないんじゃないだろうか?
とにかく小雪の俺に対する信頼感を感じていた。
俺は、それで満足だった。

サークルの飲み会、小雪に酒をすすめる男どもを蹴散らし俺はナイトよろしく 家までエスコート。
エスコートと言っても、酔った小雪の肩や腰を支えるなんてできなくて、ただゆっくり歩く小雪の隣を歩くだけ。


大学を無事に卒業して、小雪は優良企業に就職して、俺はやりたい職種に運良く就けた。
お互いに実家から通える範囲で就職したから、時々帰りに会えると一緒に飲んだ。
ほんとに時々、3ケ月に一度くらい。
それでも、俺は嬉しかった。


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