強がり女の唯一の男
「公平?」
「そっか、なんか嬉しい」
「え?」
「きっと小雪は俺に抱かれる時に、バカ男と比べて俺の方が下手とか思うんだろうな?ってちょっと思ってたんだ」
「下手? そんなの分かんないよ!」
「俺って今まで自分本位な行為しかしてこなかったからさ。
だけど、小雪のためなら たっぷり時間かけて尽くすつもりだから」
私のため?
「尽くす!?」
「それでも、バカ男との行為に慣れてる小雪がどう反応するのか・・・やってみなきゃわかんないよな?って思ったりした」
「そういう行為に慣れてなんて無いよ。 私って多分、本当につまらないと思う」
「つまんないとかそんな事思う訳ないだろ?
小雪がバカ男との行為、苦痛だったってこと、俺は嬉しいよ。 本当に嬉しい」
そう言って公平に抱きしめられた。
タンクトップ姿の公平は露出が多くて素肌が私の肌に触れる。
公平に抱きしめられるなんて初めて。
何・・・これ・・・。
気持ちいい。 掌で公平の肌を確かめたい衝動に駆られる。
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