強がり女の唯一の男
14話
こういうのが肌が合うっていうの?
・・・公平の肌触り、すごくしっくりくる。
もっと、もっと触れたいと思わされる。
そっと肩に手を伸ばしてごく軽く撫でてみた。

「小雪、なんか、ヤバイ」
公平が小さく呟く。
「何が?」
「すげ~、ドキドキする」
そんな公平の言葉にプッと吹き出してしまう。
「お前は余裕だな?」
「ううん、余裕なんかじゃないよ。 公平の腕の中・・・すごく気持ちいい」
「はぁ!?」
「気持ちいいよ?」
顔を上げると、珍しく赤くなった公平の顔。
「・・・」
困った表情をする公平に「何?」と訊いてしまう。
「いや」
と言って、そっと私を拘束していた腕の力が緩くなり、身体を離した公平は、
「小雪って、彼氏にはそういう感じなんだ?」
と言った。
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