俺様社長と強引で甘々な結婚
雑誌にはこう書かれていた。


『僕がショップを作ろうと決めたのは、ある女の子の悩みを叶えてあげたいと思ったからなんです。大学時代、将来について悩んていたときに友人の妹がショッピングが好きだけれど、話しかけられると緊張して結局欲しいものも買えない。そんな風に悩んでいると聞いたんです。
その話を聞いて、だったらネットショッピングはどうだろうと思ったのが始まりでした。今ほど普及していなかったので。それを仕事にしようとすぐに動き始め、今に至ります。最初は大変でしたが今はショップを作って良かったと思います。』


『今、思えばどうして会ったこともない彼女のためにそんなことを考えたのだろうと思うのですが、運命だったのかもしれませんね』



「どんだけ俺、お前のこと好きなんだろうな」


改めてもう一度読んだそのインタビュー記事。
春馬さんの思いが伝わってきて、涙が止まらない。

そんな私に照れたように言った彼の一言が余計に涙を誘った。


「・・・どうしよう。こんなこと予想もしていなかったから、どうしていいのかわからない」


「バーカ。どうもしなくていいんだよ。泣くなよ、明日のデート、目、腫れ上がるぞ」


涙を拭い、両頬を優しく包み込まれる。重なった視線は熱くてドキドキが止まらない。
こんなに愛されて、私はなんて幸せで贅沢ものなんだろう。


「そろそろ寝るか。明日、どこ行きたいか考えたか」


数秒重なっていた視線を先に逸らしたのは、春馬さん。
頬を包み込んでいたぬくもりもなくなってしまって少し寂しくなった私は立ち上がろうとする春馬さんの服の裾をきゅっと掴んだ。
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