EGOIST
その少年に、エレンはふとアンジェリカの話を思い出す。
アンジェリカの話によると、子供達を助けに行った際、「この2人を助けてくれ」と言った子供がいたのだという。
その子供が子供達の中で最も衰弱しており一刻を争う状態であることは知識のないアンジェリカにも分かったのだという。
だからあの2人を連れだしたのだと。
エレンは少年の前に膝をついた。
少年の体はさらにこわばる。
「大丈夫………と言っても、信じてもらえないかもしれませんが、私達は貴方達を苦しめるつもりはありません。私達は、貴方達を助けたい」
「助け………?」
少年の問いかけに、エレンは頷いた。
「数日前、2人の子供をここから連れ出した女性が、ある教会にその子供を預けました。そこの神父から頼まれたのです。貴方達を助けてくれと」
エレンはまっすぐに少年を見つめ、ゆっくりと話す。
その言葉に嘘がないことを感じ取った少年は、体の力を抜く。
「エレン」
ダンテの呼びかけに、エレンはそちらに視線を向けた。
「何人か自力で歩けそうにないのが2人。後は自力でどうにかなりそうだ」
ダンテの言葉に、エレンは1つ頷いた。
「動けない子供は私達で連れていきましょう」
「待って」
エレンが立ち上がった時、少年が声を上げた。
アンジェリカの話によると、子供達を助けに行った際、「この2人を助けてくれ」と言った子供がいたのだという。
その子供が子供達の中で最も衰弱しており一刻を争う状態であることは知識のないアンジェリカにも分かったのだという。
だからあの2人を連れだしたのだと。
エレンは少年の前に膝をついた。
少年の体はさらにこわばる。
「大丈夫………と言っても、信じてもらえないかもしれませんが、私達は貴方達を苦しめるつもりはありません。私達は、貴方達を助けたい」
「助け………?」
少年の問いかけに、エレンは頷いた。
「数日前、2人の子供をここから連れ出した女性が、ある教会にその子供を預けました。そこの神父から頼まれたのです。貴方達を助けてくれと」
エレンはまっすぐに少年を見つめ、ゆっくりと話す。
その言葉に嘘がないことを感じ取った少年は、体の力を抜く。
「エレン」
ダンテの呼びかけに、エレンはそちらに視線を向けた。
「何人か自力で歩けそうにないのが2人。後は自力でどうにかなりそうだ」
ダンテの言葉に、エレンは1つ頷いた。
「動けない子供は私達で連れていきましょう」
「待って」
エレンが立ち上がった時、少年が声を上げた。