EGOIST
「すまんの。お前にこのようなことをさせて」

ヒューは眉を八の字にして言った。
その表情や声音は、当主としてではなく、孫を思う祖父の物だった。
それに、エレンは薄く笑みを浮かべた。

「謝らないでください、お爺様。これはあくまで私の選んだ道です。後悔はありません」

そう、はっきりと告げ、エレンは部屋を出た。




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