EGOIST
そちらより少々厄介なのはいくつか存在する小規模な宗教団体のほうだろう。
彼らには法律はもちろん、裏社会のルールも関係ない。
己の信じる信仰が絶対のルールだ。
普段は特に害のない単なる宗教団体だが、信仰のためなら人さらいも殺人も辞さない集団も存在する。
全ての宗教団体がそうであるわけではないのだが、そういった教団は確かに存在していて、これには政府や警察はもちろん、マフィアたちも問題視している。
また、政界では長年にわたり右翼派と左翼派が論争を繰り広げているが決着はつかず、それが国民を不安にさせていた。
その上、最近これまで以上に推し進められている軍事力および関連組織の縮小、管理の徹底により、職を失う者も少なくはない。
そう言った者達が反政府運動の一環として過激な行為がちらほらと見受けられる。
過去の闘争が生み出した「モノ」に対する対処法。
埋まらぬ貧富の差。
閉めた蓋を押し上げつつある裏社会の闇―――。
この国が抱える問題は挙げればきりがない。
そんな国の姿を正しく認識している者は少ない。
それには多くの理由が存在するが、一番には、それらすべてを記憶する者がいないからだろう。
人間の寿命とは限りのある物だ。
当たり前と言えば当たり前の話であるのだが―――。
彼らには法律はもちろん、裏社会のルールも関係ない。
己の信じる信仰が絶対のルールだ。
普段は特に害のない単なる宗教団体だが、信仰のためなら人さらいも殺人も辞さない集団も存在する。
全ての宗教団体がそうであるわけではないのだが、そういった教団は確かに存在していて、これには政府や警察はもちろん、マフィアたちも問題視している。
また、政界では長年にわたり右翼派と左翼派が論争を繰り広げているが決着はつかず、それが国民を不安にさせていた。
その上、最近これまで以上に推し進められている軍事力および関連組織の縮小、管理の徹底により、職を失う者も少なくはない。
そう言った者達が反政府運動の一環として過激な行為がちらほらと見受けられる。
過去の闘争が生み出した「モノ」に対する対処法。
埋まらぬ貧富の差。
閉めた蓋を押し上げつつある裏社会の闇―――。
この国が抱える問題は挙げればきりがない。
そんな国の姿を正しく認識している者は少ない。
それには多くの理由が存在するが、一番には、それらすべてを記憶する者がいないからだろう。
人間の寿命とは限りのある物だ。
当たり前と言えば当たり前の話であるのだが―――。