危険なアイツと同居生活【番外編】
胸が痛んだ。
幸せな気持ちが、一気に暗くなる。
あたしたちの幸せな同居生活は、残り半年。
カウントダウンはもう始まっている……
「ふふっ……」
不意に楽しそうに蒼が笑うものだから、びっくりして顔を上げた。
すると、やっぱり綺麗な蒼の瞳があたしを見ていて。
こんな状況なのに、胸が甘い音を立てる。
蒼、なんでそんなに笑うの?
一人暮らしがそんなに楽しみなの?
「唯ちゃんって分かりやすいね」
そんな蒼に、
「え?」
聞き返していた。
蒼は尚も楽しそうにあたしに言う。
「新しい家は、唯ちゃんと俺の職場の真ん中にしようよ」
……え?
「いつかFも活動再開するから、防音のマンションがいいなぁ」
……蒼?
「唯ちゃんは、治安のいいところがいいよね?
明るくて大通りに近いところにしようね」