「 好 き だ よ 」
(──あ、)
集合場所へ向かっている途中、白いハチマキをした宇多くんの姿を見つけた。
一緒にいる男の子たちよりもやっぱり少し小柄で、テント下で楽しそうにお喋りしている。
なんていうか、似合うなあ。白ハチマキ。
すべてがピュアホワイトで出来てるからかな。なんてね。
(──わわ、)
目、合っちゃった。
ふい、とさり気なく視線を前へと戻す。
だけど、
「白石さんっ」
「……っ」
まるで小さなわんころのようにこっちへと駆け足でやってくる宇多くんに、今の今まで急ぎ足だった私の足は自然と速度を落としてて、やがてぴたりと止まった。
なんというか、
宇多くんという人間に弱い?私。
「どうも、白石です」
「ん? 知ってます」
首を傾げてふふ、と実に和む笑みをこぼしてくる宇多くんに、なんだか心の奥底に潜む悪すらもすべて浄化されてしまいそうな気さえする。
宇多くんがお友達とどんなに強烈で壮絶な喧嘩を起こしたとしても、この人の笑顔だけで解決しちゃいそうな、そんな気さえするんだもんなあ。