「 好 き だ よ 」
「髪の毛、」
「え?」
「いつもと違うから、一瞬誰だかわかんなかった」
ああ、これ?と宇多くんの視線のもとを辿るように、私は自分の頭に乗せられたお団子をぽむぽむと触る。
朝にあっこが「体育祭だから可愛くしなきゃね〜」と、よく分かんない理由で髪をセットしてくれて、出来上がったのは可愛いお団子ヘア。
あっこ曰く、「後れ毛は男ウケいいんだよ〜〜」と、あんまり目立たない後れ毛にもちゃんと力を入れてくれて、コテでゆるく巻いてくれた。
いつもはストレートに下ろしっぱなしだから、首のうしろが異様にスースーしてちょっぴり落ち着かないけど。
ゆるゆるのふわふわに可愛く仕上げてくれて、結構気に入ってるんだ。
「あっこにやってもらったんだー」
「すごいでしょ?」と自慢げにお団子をぷらぷらと左右に揺らす。
「うん、可愛い」
「ね!可愛いよね。お気に入り」
「あー髪型も可愛いけど……白石さんが、ね?」
「?」
「白石さんだから、可愛いってこと」