僕等のネイロ
「まぁ、気持ちの整理つくまで時間掛かるだろ」


直人が言った。


「冷静になって考えたら、答え出るさ」


「そう…かな…」


「葵くん…無理に玲菜の事好きになってとは言わない。でも、私のことは諦めて…ね」


つらい言葉だ。


こんな言葉、直人に私が言われたら泣き崩れてしまうだろう。


でも…これは私が出来る玲菜への精一杯の協力。


ごめんね葵くん…。


私、傷つけたね…。


「じゃ…俺帰るわ」


葵くんが立ち上がって言った。


「あ…うん。気をつけてね」


葵くんを見送ると、直人と話し続けた。
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