僕等のネイロ
玲菜は言った。


―私が悠菜だったらいいのに…


そんなこと…言わないで…。


私は私だけにしかなれない…。


お願い…


諦めないで…玲菜…


玲菜なら…大丈夫。


私みたいに…穢れてないからね…。


私は…私は…。


性格、汚い。


そう、この腐りきった性格のせいで…。


お兄ちゃんは…。


思い出したくない。


もう…お兄ちゃんのことは思い出さない。そう決めたんだから。


玲菜…頑張れ。


こんなことしか言えないけど…。
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