好きですか? いいえ・・・。





その日から、毎日私は教室で授業を受けるようになった。朝は、落合くんが迎えに来てくれて、私を教室まで連れて来てくれる。



それから歩けていた頃と同じように、普段通りの授業を受ける日々。そんな中、川上くんの方をチラッと見ると、いつも目が合った。見ないように、見ないようにって意識すると、逆に川上くんのことを意識してしまって、また見る。すると、また目が合って……。



「こういうのって周波数ぴったりって言うのかな……。」



そう呟いた声が、前の席の女子に聞こえて、「え?」と振り向かれてしまった。



「何でもない。」



「何でもないのに、そういう意味深なこと言う?」



「意味深だった?」



「意味深でしょ。『周波数ぴったり。』とか。誰と誰がぴったりなわけ?」



「誰でもいいじゃん、そんなこと。」



「あー! まさか、例の彼氏!?」



「彼氏じゃない!!」



思わずそう叫んだ私にクラスメイトの視線が一斉に集まる。その中には先生の視線もあった。



「財満、うるさい!」



「……すんません。」




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