ヘタレなオレの君への想い。
「せっかく作ったのに。シュンがそんな風ならナオ君に食べてもらえば良かった。」
いや、ちょっと待てよ。
…理不尽過ぎないか?
「じゃあ、これナオに持って行けば?」
思わず言ってしまった…。
チサ固まってる。
「もう良いよ…。食べなくて良いから。」
オレの手を払い除け、スクっと立ち上がるとチサは部屋を出ようとドアに向かった。
ドアノブに手を掛けて出て行こうとして、オレの方に振り返る。
考え直して、謝る気になったか?
チサが謝るとか…期待したのが間違いだった。
「シュンのバカーッ!!」
素敵な捨て台詞を残して出て行ったチサが階段を降りて玄関を出て行く音がした。