ヘタレなオレの君への想い。
今朝はいつもよりバスが混んでいて、空いていた1人用の座席にユカコを座らせて、その前に立つ。
「ありがとう。」
「いーえ。」
バスが走り出してからは、2人特に話すことも無かった。
ユカコは元々お喋りな方では無いし、沈黙が気まずいと言う事も無かった。
今のオレには有難い。
「そう言えばね、アズミ今日から学校来れるみたいだよ。」
ボーッとしていたオレの方に顔を向けて話し掛けてくるユカコ。
自然と上目遣いになる。
…一瞬、ドキッとした。
いや、男なら皆そうだよ。
ユカコの顔は綺麗だ。目は二重に鼻筋も通っていて、唇も形が良くてしかも小顔だ。
まさに、ハイスペック。
チサが可愛いならユカコは綺麗だと思う。
…そう言えば、中学の時はチサとユカコの連絡先を良く聞かれてた。勝手に教えたら後が怖いから拒否ってたけど。
そんな中でチサに告る奴は居ても、ユカコは高嶺の花とかで皆遠目に見てたな。
オレには理解出来ないけど。