はやく気づけ、バカ。



ーーあんまり気にはしていないつもりだったんだけれど、意外と今日のお昼のことがショックだったみたいだ。...次もあったらどうしよう、と思うくらいには。


今日のお昼を思い出すと、悪い意味ですごく心がでふわふわしてて、泣きそうになった。

(...でも、よくよく考えてみると当たり前だ。)

真島さんのあの人気ぶりで、ああいう人たちがいないわけがないってわかっていたのに。
(考えが足りなかったのは、私だ。)

そのくせ私の勝手な理由でせっかくの真島さんのお誘い(?)をお断りして...。


(いや、向こうにしたら誘ってるつもりなんてなかったんだと思うし、)
ただ、最寄り駅が一緒だからついでに。くらいのつもりにだったに違いないのに。


(...断ったから、気分悪くしてないかな、真島さん。)

駅では自分の保身しか考えていなくて全く感じなかったけれど、

こうして今自分のテリトリーに帰ってきて考えると、真島さんへの配慮の足りなさで胸が”申し訳ない”という気持ちで胸がいっぱいになる。




(...さっさとお風呂入って寝よう。)
どうにかこの罪悪感から逃れたくて、足早に浴室へと向かった。




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