【仮面の騎士王】
波打つ液体に口をつけ、ケイトリンは思わず顔を歪めた。民衆向けの安い酒にさらに水を混ぜた飲み物。教会に匿ってもらうようになってしばらくは、そのあまりのまずさに喉を通らなかったが、今ではなんとか飲めるようになった。水の安全性が担保されていないこの場所では、このまずい飲み物が水の代わりだ。
味の悪さのせいだけでなく、自宅で飲んでいたお茶の類が、どれほどのぜいたく品であったかを改めて思い知らされ、ケイトリンはぎゅっと目を閉じた。
「ふふ。あまり、おいしくありませんよね」
ケイトリンの様子を観察するように眺めていたフェルナンドが口を開いた。
「いえ、そんなことは・・」
「無理する必要はありませんよ。私も最初は、あまりにまずくて吐いてしまいましたからね」
フェルナンドは、笑いながら自らも杯を手に取るとしげしげと眺めた。
「杯が木製であるということも、最初は慣れませんでした」
「先生は、貴族だったのですよね? それなのに、どうして教会に・・」
ケイトリンは、フェルナンドがレイフの教師役を務めていたということは聞いていた。しかし、彼がなぜ城を出たのかについては、なんとなく聞きそびれていた。
フェルナンドは一気に杯の中身を飲み干した。机に置いた杯がドン、と音を立てる。それを合図に、フェルナンドはケイトリンの瞳をまっすぐに見つめた。
「レイフ王子は、というより、我々はね、革命を起こそうとしているのですよ」
味の悪さのせいだけでなく、自宅で飲んでいたお茶の類が、どれほどのぜいたく品であったかを改めて思い知らされ、ケイトリンはぎゅっと目を閉じた。
「ふふ。あまり、おいしくありませんよね」
ケイトリンの様子を観察するように眺めていたフェルナンドが口を開いた。
「いえ、そんなことは・・」
「無理する必要はありませんよ。私も最初は、あまりにまずくて吐いてしまいましたからね」
フェルナンドは、笑いながら自らも杯を手に取るとしげしげと眺めた。
「杯が木製であるということも、最初は慣れませんでした」
「先生は、貴族だったのですよね? それなのに、どうして教会に・・」
ケイトリンは、フェルナンドがレイフの教師役を務めていたということは聞いていた。しかし、彼がなぜ城を出たのかについては、なんとなく聞きそびれていた。
フェルナンドは一気に杯の中身を飲み干した。机に置いた杯がドン、と音を立てる。それを合図に、フェルナンドはケイトリンの瞳をまっすぐに見つめた。
「レイフ王子は、というより、我々はね、革命を起こそうとしているのですよ」