MAYBE TOMORROW
「いま紅茶、淹れてきます」
慌てて部屋を出る。いちど落ち着いて呼吸を整えなければ。まだ心臓がドキドキしてるのがよくわかる。

「危うく気のつかない妹って思われるとこだった~」

わたしはほっと胸をなでおろして、急いで紅茶の準備にとりかかる。
我が家でいちばん上等な、といってもたいしたことはないのだが、ティーカップをいちど熱湯で温めてから紅茶を丁寧に注ぐ。こんなことは初めてだ。

ミルクもわざわざ温めてから小さめのピッチャー代わりになりそうなカップに入れた。
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