MAYBE TOMORROW
「戻らないとオニイチャン、うるさいね。きっと」

わたしはまだまだ一緒にいたかったけど、お兄ちゃんを
気遣わなければいけないと思ってそういった。

「そうでもないだろうけど」
と、お兄ちゃんはいうと急に何かを思い出したように
わたしに向き直った。

「いま、気づいたけどけっこう寒くなって来たね」

わたしはうれしさと興奮ですっかり忘れてたのだ。
半袖のブラウスを着てきたこと、そしてもうすぐ十月、
夜はすっかり冷え込むということをだ。

「さむいでしょ?」

お兄ちゃんはそういうとわたしの返事などはまたずに自分が着ていた
制服のジャケットを脱ぐとわたしの肩にそっとかけてくれた。

「行こうか」
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