五月雨Week End
"はると"
……そう呼ばれる俺の名前は
瀬之 晴人(セノ ハルト)。
そして、朝からうるせーのが
神崎 圭(カンザキ ケイ)。
圭の話を聞き流していると、
あっという間に講義室に着いた。
「あっ晴人に圭、おはよっ」
講義室には、俺の親友であり幼馴染みの
高峰和仁(タカミネ カズヒト)が席に座っていた。
和仁とは今までずっと同じ学校に通っていて、
圭とは大学から知り合った。
俺達は、聖央(セイオウ)医科大学に通っている
医学部2年生である。
「はよ。」
「ねー!かず、聞いてくれよ!!
朝から晴人ってば俺の話スルーすんの」
圭が怒涛のように、和仁に喋りかける。