五月雨Week End
「まぁまぁ、少しは落ち着きなよ圭。」
「俺は至って落ち着いてるっつーの!」
「分かった、分かった。
……で、圭は何の話をしてたの?」
和仁が話を戻すと、
圭はやっと本題を切り出す。
「だーかーらー!!
この前、デートで彼女の友達がバイトしてる
カフェに行った訳よ!」
「なんだよ。ノロケ話かよ……。」
「違うってば!!
で、その彼女の友達が超~可愛いって話」
「なんだよ、その話。
彼女いるだろ!!まさか浮気か?」
「んな事ねーよ!
俺はこう見えて、一途なの!!
だから彼女しか見えてませーん。」
「いやいや、その彼女の友達を見て
可愛いって思ったなら、
彼女以外も見てんじゃねーかよ!」
「だってー、あいつが友達のこと
"可愛いでしょー?"って紹介するから。」
そう言って、晴人と圭はいがみ合っている。
そんな様子を見かねた和仁が、
すかさず質問する。
「で、圭の彼女さんはそのお友達さんと
比べてどうなの?」
「いやー、俺の彼女は可愛いってより
美人の方がしっくりくるからな!
友達は可愛いの方。タイプが違げーな!」
「へーそうなんだ!!なるほどねー」