6人目
歪み
「納得いかない顔だな、南条 狂史郎」

腕組みし、ディアは言う。

「何故『掟』を破れるのか。何故そんな事が可能になるのか、分からないって顔だな、狂史郎。んん?」

顔を突き出し、挑発的な態度をとるディア。

「そうとも!貴様ら人間には、到底理解の出来ぬ領域!それがこのディア・ボロスの能力なのだよ南条 狂史郎!その滅びの5人とやらと一括りにしたくなるほどの奇妙な能力なのだ!」

「ふぅ…そのようだな…それでも」

狂史郎の背後に立ち昇る、禍々しい邪気!

「貴様に屈すれば、人間はいいように家畜同然に扱われちまう。それだけは勘弁ならねぇな」

狂史郎が左右の拳を振るうと、間合いが数メートルは離れているにもかかわらず、その拳圧がディアの肉体を陥没させる!

彼の身に降りた悪神の為せる業によって、ディアの体は破壊されていた。

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