S級イケメン王子に、甘々に溺愛されています。
庶民同士……ということもあって、それからの日々は戸澤くんとよく話すようになった。
「お。やってんねぇ。姿勢の練習かー?」
「戸澤くんおはよう!そうなの!ローランド先生の姿勢教室があって、もっと伸ばすようにって言われちゃったから」
「称号のためだもんな。ま、頑張れよー」
ヒラヒラ~と手を振って戸澤くんは教室を出ていく。
私が称号のために必死なことを話した時も、面白そうだから応援するよ、と言ってくれた。
気軽に話せるクラスメイトがいるって、やっぱりいいな。
許可証の条件通り、戸澤くんはやっぱり毎日ピアノばかりを弾いていた。