S級イケメン王子に、甘々に溺愛されています。


引き返しても居場所はない……。


空いてるテーブルを選んでお弁当を広げる。



「あらやだ。田舎臭い匂いがすると思ったら、豆腐屋が紛れ込んでるわよ」



当たり前だけどここには優しい世界もない。


………気にするな、私。


目的のためにここに来たわけだし、どう足掻いても庶民の一般生徒なんだから今更恥じることもない!!



「冷めても美味しいからね」と言って作ってくれたお母さんの豆腐ハンバーグは宇宙一だ。


批判さえも消けしてくれるようなお母さんの味にホッと温かい気持ちになる。


お弁当も残すところあと半分となったその時、事件が……。



「あぁあんんんっ!本日も蒼ノ月(あおのつき)様は目の保養だわ!」


「さすがはこの青薔薇学園創立者の家系の生まれ。椿様と並ぶたげあるわよね」


「王子と言えば椿様。王様と言えば蒼ノ月様」



近くのテーブルの周りを囲むお嬢様達が甘い声をあげている。

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