S級イケメン王子に、甘々に溺愛されています。


視線を走らせてみると、そこには綺麗な金色の髪の男の人が座っていた。


固く結ばれた唇、退屈そうな切れ長の瞳はどことなく哀愁漂う。


王子様、というよりはその風格は本当に王様っぽい感じ……。



周囲から聞こえてくる話によれば、蒼ノ月 爽(そう) 様といって、私と同じ学年。



称号はくしくも得られずだったけれど、椿と並ぶ唯一の人物らしい……。



パリに別宅をお持ち、自家用クルーズでは世界の官僚と対談、親族は油田をご所有されてる……?



この青薔薇の中でも意識が遠のくほどのマウントの持ち主だろう。



「惚れ惚れするわ~。わたくしも蒼ノ月様の瞳に住みたいくらいですのよ」


「それでは蒼ノ月様が毎日あなたを見て過ごすことになるのだからお気の毒だわね」


「まぁっ!」



なにが、まぁ!なんだかよくわからないけど、あの蒼ノ月様と呼ばれてる人はすごい人なんだ。

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