S級イケメン王子に、甘々に溺愛されています。
「ワタシがこの青薔薇に着任した時に、理事長から聞いたお話だもの。間違えないわよん」
あ……。
だからあの時、椿は、
────“ 青薔薇の称号を得ることがどれだけ厳しいかなんて、親父だからよくわかってんじゃないの? ”
ラスボスにそう言ったのだと納得するけど、衝撃的な事実にうろたえる。
「すごい人だったんですね。ラスボ……じゃなくて、椿のお父さんは」
称号までの道のりがどれだけ険しいものかを知っていて、私に取り引きを持ちかけたラスボス。
椿の幼なじみでいたいのなら、それを乗り越えて一流になってみせなさいってことだったの?
「理事と食事をする際にご一緒したことがあるのだけれど、その時に聞いたことがあるのよん。称号を手に入れることが出来た最大の理由は?と」
それは私も非常に気になる……。