S級イケメン王子に、甘々に溺愛されています。
「神出鬼没すぎなんですけど……っ!?」
当の本人は至って普通にすましてる。
突然すぎる登場に驚きはしたものの、もうだいぶ慣れたとさえ思う。
「はぁ!?蒼ノ月、明里に何言ってんの!?住む家って……あんたこれ以上、変態発言するなら身柄を拘束するわよ!?」
ノブさんが出番ですね、と呟いて腕まくりをしてみせる。
「火神、拘束しちまえこんな奴。王様が言うと、今の発言がもう下心丸出しにしか聞こえねーからな」
机に突っ伏していた戸澤くんが、むくりと起き上がった。
「なっ!?それはキミが下品なことを考えているからではないか……!!僕とキミを一緒にするな!」
「下品って?なに?」
戸澤くんが間髪入れずに含み笑いをしてみせると、蒼ノ月様はしどろもどろになって説明しだした。